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【塾講師の裏話】第7回 東大英語と英検1級、TOEIC(LR)900の難易度を比較しました!

   

難関大の入試問題と英検1級、TOEICを比較する

ヤフーの知恵袋を見ていると、「東大生なら英検1級なんて簡単に合格できるのですか?」という質問がありました。大学受験と英語の検定試験(TOEICや英検)の難易度・中味の違いについては、具体的にはよくわからない…という人が多いのではないでしょうか。

私は英検1級・TOEICの受験経験があり、また仕事柄、大学入試問題を解くこともあります。3種の試験を実際に解いてみると、「各種検定試験と大学入試では、それぞれ、問われるスキルが違う」ということがわかります。

英検1級で求められる力とは

英検1級は、「広く社会生活で用いられる英語」を理解し、使用できるか、をチェックされます。合格に必要な語彙数としては少なくとも1万語以上。英字新聞や教養雑誌を読んできちんと意味をつかみ、それについて自分の意見を論理的に述べることができるレベルです。

英作文では地球環境やエネルギー問題、文化や教育の問題など、日本語で書くにしても難しいようなテーマが出題されます。また2次の面接試験では、たった1分の準備時間でスピーチを組み立てなければなりませんし、質疑応答もあります。自分の意見を英語で発信できるか、双方向のコミュニケーションが適切に取れるか…を見ているわけです。

難関大の入試問題はどうか

いっぽう大学入試は、語彙や文法事項などの基礎英語力だけでなく、文章の内容を理解する読解力・分析力や、論理的な思考力がポイントです。

よく、難関大入試のレベルは英検準1級程度と言われますが、さて東大入試問題の場合はどうでしょう?準1級より格段に難しいと言われる1級相当なのでしょうか?大手予備校サイトに掲載の、2019年の入試問題を解いてみました(リスニング除く)。

長文読解の英文自体は、英検1級と比べるとやさしい(それほど難しい語彙は出てこない)です。しかし問題そのものは、簡単なものから難しいものまで、さまざまでした。内容の要約など記述式の問題も多いですし、文章の流れを問う空所補充問題など、英語力と同時に国語力を問われている感じです。そして英作文では、和文英訳に加えて自由英作文もあり、自分の意見を論理的にまとめるスキルを要求されます。この点は英検1級と同様の難しさでした。つまり東大入試に語彙の難しさを足すと英検1級(筆記)、というイメージでしょうか。東大入試で合格点が取れるレベルなら、あとは語彙を強化すれば、英検1級の1次試験突破も可能でしょう。ただもちろん、その後に2次試験という高い壁が待ち受けているわけですが…それを考えると、やはり英検1級のほうが難しそうです。

ちなみに国公立大の問題文は、比較的素直な読みやすい文章、味わい深い文章が多いですね。読みにくくクセがあり、難解な語彙の出てくる英文は、どちらかといえば私立大入試のほうでよく見かけます(もちろん国公立でも難解な文章もあれば、私立でもシンプルな文章の場合もありますが…あくまで大まかな傾向として、ということです)。

ではTOEICは?

TOEICではビジネス関係の単語を中心に勉強しておけば、それほど難しい語彙は出てきません。TOEICはむしろ「英語を読んで/聞いて内容を理解し、すばやく処理できるか」や、「大量の英文を読んで必要な部分を取捨選択できるか」など、英語力と同時に情報処理能力を必要とするテストです。時間配分や設問の先読みなど、受験テクニックの有無がスコアを左右することもあります。ある程度英語の得意な大学生(語彙・文法など基礎力を持っている人)なら、綿密に対策をしてくり返し受験していけば、スコア900以上でも十分到達可能でしょう。

3つの試験の難易度を比べると

私の体感としては、英検1級>東大入試>TOEIC900、というのが結論です。3つの試験のどれも、基礎力として高校英語までの文法知識と、語彙の積み重ねは必須。そのうえで過去問をできるだけ多く解き、出題傾向をつかむことが大切ですね。

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