学ぶとは、マネることである。

【塾講師の裏話】第5回 ビギナーのつまずきポイント その1:語順について意識しよう

   

英語学習でつまずくポイントとは

私は塾で働いていますので、「英語は苦手…」「英語大きらい…」という生徒さんを担当することもしょっちゅうです。そんな生徒さんたちの様子を見ていると、だいたい同じようなところでひっかかっている…そう思うようになりました。

たとえば文法。外国語を学ぶときに、その外国語と母国語の文法が同じなら、単語さえ覚えればすぐに話せるようになるはずです。しかし、英語と日本語は文法的にまったく異なっています。とくにとまどうことが多いのが、語順についてです。英会話を苦手とする人の多くがこれに悩んでいるのではないでしょうか。何をどういう順番で言えばよいのかわからなくなり、言葉につまってしまう情けなさ。かつて私にも経験があります。

語順ルールで通じる度合いが高まる

英会話の場合、一番避けたいのは、間違いを恐れて沈黙してしまうこと。黙り込んでしまうくらいなら、語順など気にせず、とにかく言葉を発するほうがずっといいです。ですが、語順というルールの基礎をいったん理解してしまえば、言いたいことが通じる度合いは飛躍的に高まります。だからこそ、語順ルールの基礎をぜひ学んでいただきたいのです。

とはいえ、「語順のルールはまず主語+動詞の組み合わせ、その次に目的語や補語…うんぬん」と言われても「…何それ、もうわからない…」という人もいるでしょう。

そんなビギナーの方には、「ツッコミを入れながらの会話パターン」を思い浮かべることをおすすめします。まずは主語と動詞「誰々が、○○する」だけ言ってしまう。そしてそこに「何を?」「どこで?」「いつ?」と、ツッコミを入れるつもりでたたみかけていくのです。

たとえばビギナーは「私は毎日魚を食べる」を英語にしようとして、「I・every day・fish・eat」とやってしまいがち。

いっぽうツッコミを入れる形というのは、
「私は、食べる!」
「何を?」
「…魚を!」
「いつ?」
「…毎日!」のような形です。

この順序で並べれば、「I・eat・fish・every day.(私は・食べる・魚を・毎日)」という正しい語順になります。

「何はなくとも主語→動詞」という基本を頭にたたきこむだけでも、英語力の下地づくりになります。「私は→行く→学校へ」とか、「彼は→運転する→車を」など、日本語のままで「主語→動詞」を意識して、語順を考える練習をしてみるのもいいでしょう。英単語のストックが少ない時期でもできるトレーニングです。

ツッコミにも順序がある

ちなみに語順のテンプレート、いわゆる“ツッコミの順序”にも、基本的な「型」があります。それが高校で習う「基本5文型」です。SVOとか、SVOCとか、聞いたことがありますよね?これは非常に役に立つものなのですが、ほとんどの人はこれをただの“ややこしくてめんどうくさい文法事項”と思っています。もったいないですね!この型を覚えると、読むにも話すにも便利なツールになりますよ。5文型を意識して基本例文の音読・暗記をすれば、スキルアップ間違いなしです。

音読をする参考書を選ぶときには、逐語訳(一語一語、語順通りに単語の意味が表示されている)のついたものを選ぶとよいでしょう(たとえば『Jump-Start! 英語は39日でうまくなる!』など)。

Jump-Start! 英語は39日でうまくなる!

その訳をよく見ると、ほとんどの文が「主語→動詞→その他の語句」の順番になっているはずです。文の最後のほうに「場所」「時」を表す語句が来る、というのもお約束。日本語は「てにをは」と呼ばれる助詞のおかげで、語順がいろいろ変化しても問題ないのですが、英語ではそうはいきません。こうしたルールが大切だということを、まず意識する。それだけでも、上達するスピードは変わってくることでしょう。「英語は語順が命!」このことをぜひ、お忘れなく。

Kana
お茶の水女子大学卒。英検1級、TOEIC910を保有。現在、民間の中学生向け個別指導塾で英語講師として勤務している。確かな英語知識と学習経験に裏打ちされた、分かりやすく丁寧なレビュー記事・コラムが好評。 詳しいプロフィール / 記事一覧

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