学ぶとは、マネることである。

【レビュー】英語口 英文法ができると英会話ができる 初級編1:中学校で習う英文法を身に付けながら同時に英会話力をアップできる本

      2018/01/25

シンプルな表現を用いて英文法を学びながら、英会話力をアップする参考書です。くり返し音読することで、実践的なフレーズを身につけることができます。

英語口 英文法ができると英会話ができる 初級編〈1〉

『英語耳』『単語耳』でも知られるアスキーの英語シリーズの一つ『英語口』は、超初級・初級・中級者向け参考書として刊行されています。『英語口 初級編1』では、ほぼ中1~中2で習う英文法事項を使って学んでいきます。

英会話でも英文法の基礎を学ぶ大切さ

長年の滞米生活を経験した著者・市橋敬三氏は、「たとえ海外に長く住んでも、英文法の基礎力をつけなければ英語は進歩しない」と述べています。

確かに、日本語と英語では文法の体系が全く違うため、基礎を学ばなければ、いつまでたっても単語の羅列や簡単なフレーズばかりに頼ることになります。

この本では、中学初級レベルの文法事項を使って、短いフレーズを1レッスンで7個紹介しています。これをくり返し音読し(最低80回を推奨しています)、暗記できるまで続けます。

その後、日本語部分を見て英語が瞬時に口に出せるかチェックすべし、としています。付属のCDは音声を確認するだけでなく、くり返し聞いて暗記にも役立てられます。

見開き2ページで1テーマの読みやすいレイアウト

本文は見開き2ページで1レッスン、文法テーマごとにまとめられています。左ページに日本語文、右ページには英文というレイアウトで、ページ下部には語句のヒントとひと口メモがあります。

左ページに日本語文、右ページに英文を掲載した「瞬間英作文」に似たスタイル
市橋 敬三『英語口 英文法ができると英会話ができる 初級編1』

「You are + 名詞」のように、中1レベルの文法事項を使っていながら、例文には「あなたは接待が上手です」とか「あなたはもの分かりのいい上司です」など、社会人が使いそうな文が多く取りいれられています。中高生よりも、社会人の英会話ビギナーに役に立ちそうです。

本のスタイルとしてはベレ出版の『瞬間英作文』シリーズにもよく似ているのですが、『英語口』は口語表現や省略表現が多く取り上げられています。また俗語・卑語なども「使うのは勧めないが、ネイティブ同士の会話を理解するため」として紹介されています。

文法事項のヒントが充実

右ページ下にある「ひと口メモ」は、簡単な解説ですがなかなか役に立ちます。たとえば冠詞の有無など、細かいながらも気になるようなポイントについて説明しています。本文の語句について関連表現などの補足もあります。

後半には付録として「文法のまとめ」があり、学習者が混乱しやすい部分について整理してあります。この本では「付録」という地味な?扱いですが、実はこうした事項を理解できているかどうかが、英語力が伸びるか伸びないかの分岐点になると思われます。

文法のまとめは付録として巻末にまとめて掲載
市橋 敬三『英語口 英文法ができると英会話ができる 初級編1』

たとえば「1人称・2人称・3人称」などの区別を、明解に説明できるでしょうか。混乱しやすい部分ではありますが、英語を学習するうえで「~人称」の理解は必須です。こうしたポイントをきちんとおさえておくと、その後の学習が楽になります。ぜひ読んでおくことをおすすめします。

まとめ

  • 中学初級レベルの英文法を用いて、英会話力を上げるトレーニングができます。
  • とくに社会人英会話ビギナーが日常会話を学ぶのに役立ちそうです。
  • 英文法の注意ポイントを学べる「ひと口メモ」や「付録」ページも重要。
Kana
お茶の水女子大学卒。英検1級、TOEIC910を保有。現在、民間の中学生向け個別指導塾で英語講師として勤務している。確かな英語知識と学習経験に裏打ちされた、分かりやすく丁寧なレビュー記事・コラムが好評。 詳しいプロフィール / 記事一覧

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