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【レビュー】教養の英語:日本の中学や高校の教科書で学習したような概念・語句を英語で表現できるようになる単語帳

   

中学から高校の教科書で学習したような概念・語句を英語で言えるようになるための単語帳です。

教養の英語

イラストや図解が豊富ですが、例文はほとんど無く、アルファベット順に単語が並んでいるということもありません。単語帳というよりも、新書のような位置づけで見る方が良い本です。

参照性は悪いが、見て楽しむ本としてならOK

それぞれの分野やテーマでは分けられているものの、その中で整頓された順序になっているかというとそういうわけではありません。

どの分野からどのような言葉を抜き出しているのかについてもやや恣意的な選択の感が強いほか、その語句や概念についての説明も必ずしも丁寧とは言えない本です。

視覚的には面白いが、無秩序に単語が並んでいて参照性は良くない
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学研辞典編集部『教養の英語』

ただ、イラストや図解などもあって、視覚的には楽しい本と言えます。文字の上では理解しにくいような概念が理解しやすいという面も少なからず見受けられます。

文字だけでは理解しにくい概念を理解しやすくするイラストと図解
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学研辞典編集部『教養の英語』

簡単な知識を英語での言い方と一緒に身につけるのには良い

論文やエッセイを書く場合や、ディベートやディスカッションの準備としてなど、専門知識と言うほどではないにせよ分野に寄った知識を身につけるのに活用するのには向いている本です。

例えば受験生が専門性の高い大学の学部を受験する際などには英語の問題でもその分野に関連する文章が出題されることがありますが、それに対する準備として軽く目を通しておくのも良いでしょう。

専門性の高い学部を受験するときの準備として目を通すのは悪くない
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学研辞典編集部『教養の英語』

また、政治や歴史に関してのコラムは、特にTOEICや日常会話の話の種の上でも役立つ部分と言えるので、ここを中心に、あとは興味のある分野の英単語も軽く頭に入れておくというのがオススメです。

勉強するための本というよりも、好奇心を刺激する新書として

総合して見ると、勉強するための学習参考書としてはあまり質が良い本であるとは言えません。ほとんど無秩序に単語が掲載されていることもあり、ただ読むだけで頭に入ってくるようにはなっていません。

しかし、いつかどこかで役に立つかもしれない知識を英語での言い方と一緒に身につけながら読み進めるという新書のような位置づけでの読み方をする分には、本書のコンテンツは優れています。

学校の授業で”習い損ねる”単語を学ぶことができる本でもあるため、知識の抜け落ちを確認する上でも役立つ本と言えるでしょう。

まとめ

  • 参照性は悪く、辞典としては向いていない。
  • 知的好奇心を刺激する本なので、新書のような位置づけで読むのが良い。
  • 専門的な英語の文章を読む場合や、ディベート、ディスカッションの準備に。
●編集長からひとこと
Z会『テーマ別英単語』シリーズとは異なり専門用語の解説がないので、用語の意味を理解することは難しいですね。すでに知っている専門分野の英単語をイメージと結びつけてより深く理解するという用途には適しています。『テーマ別英単語』と組み合わせて利用すると良いと思います!
堂本秋次
実務翻訳者、プロマジシャン。英検1級、国連英検A級、TOEIC965を保有。大学時代は、ネイティブスピーカーの教授の指導のもと、言語学を専攻していた。医学、自然科学等を専門とする多芸多才な翻訳者。 詳しいプロフィール / 記事一覧

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