学ぶとは、マネることである。

翻訳者・堂本秋次が教える『英作文を自習で上達させる方法』

      2017/04/29

自学自習で英作文を上達させるのは難しいと感じることもあるでしょう。通常、英作文(に限らず、あらゆる作文)を上達させるには、誰か第三者にそれを読んでもらい、添削を行ってもらうのが最も効果的だからです。

自分で英作文を学ぼうとして自分で自分の文章を読んでも、自分の間違いに自分で気付くことができないのではないか、と考える人も多いのではないでしょうか。ここでは、どうすれば自学自習で英作文を上達させられるかについて考えてみましょう。

何よりもまずは文法力

英語を書く能力は、読む、聞く、話すに加えて非常に高いスキルを要求されます。それは、相手に伝わりやすく、かつ「ちゃんとした英語」を書くためには文法力が必要になるためです。

実際にはネイティブでも文法を意識せずにライティングを行う人も居る(例:You and me are friends. – meではなくIが正しい、など)のですが、正しくない文法があふれた文章では、書いた人の知性が疑われてしまうこともあります。やはり、文法は勉強しておくに超したことはないのです。

そうは言っても、特に難しい文法をがっちりと勉強する必要があるわけではありません。高校卒業レベル、あるいは大学受験レベルの文法を身につけることができれば、およその土台はできていると言えます。

常に発見すること

文法の勉強と平行して、実際に書かれた英文を読むようにしましょう。このとき、まずは英字新聞など、ある程度文法や表現がちゃんとしている英文を読むのがコツです。

その文章の中で、どういった言葉がどのような使われ方をしているかといったことや、冠詞の使い分けなど、実践面での英文を教科書とすることで伝わる英語の書き方を学ぶのです。

ある程度文法が分かってきた、と思ったあたりでティーンエイジャー向けの記事や大衆小説などを読んでみると、これまでの文法知識が全く通じないような文章と出くわすようになるはずです。そこで、「正しい文法」と「例外的な文法」、「文法を敢えて守らないことによる表現」についても吸収していくことができるようになります。

常に疑うこと

文法を学び、実際の英文を手本としてしばらくしたら、自分で文章を書いてみましょう。英語でブログを書いてみても良いでしょうし、Twitterで英語用のアカウントを作ったり、海外のサイトに英語で、例えば商品レビューのようなコメントを投稿したりするのも良いでしょう。

この時に重要なのは、自分が書いている文章が本当に正しいのかと常に疑うことです。冠詞の使い方は正しいのか。この言葉の使い方は正しいのか。限定用法にするべきか、非限定用法にするべきか。そのとき、「あやしいな」と思ったなら必ず文法書を引いて答えを確認しましょう。

それで答えが確認できないときは、言い換えることでその表現を使わなくても良いように書き換え、その課題については時間があるときにしっかりと調べることにしましょう。この時、三人称単数のsはついているか、といったことや、itやthatが示すものについて複数の解釈が可能になっていないか、ということについても気を配りましょう。

また、ネイティブが書いた英文は必ず文法的に正しいと考えてはいけません。私たち日本人が文法を誤ったり、間違えることもあるように、ネイティブが書いた文章が必ずしも正しいとは限らないのです。この段落の文章にも日本人が犯しがちな間違いが含まれていますが、それに気付くことのできる人があまり多くないのと同じで、ネイティブだからといってその母国語の文法が完璧であるとは限らないのです。ちなみに、「誤ったり」のたりの用法が非文です。

数ヶ月後に自分で見直す

文法を調べながら、恐らくは正しいと思えるような文章を書いたら、それを数ヶ月後に見直してみましょう。その数ヶ月の間にも文法知識はついているでしょうし、より分かりやすい表現というものを吸収もできているはずです。つまり、過去の自分の添削を自分で行うのです。

そうしたことを繰り返していくことで、少しずつ自信をもって文章を書くことができるようになっていきます。それでも、常に自分の文法や用法を疑いながら、もっと良い表現がないかと向上心を持つことを忘れないでください。

文法に自信を持つことができるようになれば、そこから敢えて文法を破ることもできるようになります。その頃には、「文法を破ることにもある程度ルールがある」ということも分かってくるでしょう。そこからようやく、あなたなりのスタイルの英文が書けるようになっていくのです。

堂本秋次
実務翻訳者、プロマジシャン。英検1級、国連英検A級、TOEIC965を保有。大学時代は、ネイティブスピーカーの教授の指導のもと、言語学を専攻していた。医学、自然科学等を専門とする多芸多才な翻訳者。 詳しいプロフィール / 記事一覧

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