学ぶとは、マネることである。

翻訳者・堂本秋次が教える『国連英検と普通の英検の違いについて』

      2017/11/30

はじめに

あまり知名度は高くないのですが、英語能力を示す検定試験として「国連英検」を受けている人はそれなりに居るようです。特に特A級は英検1級より難しいとあって、合格できれば相当のステータスになるでしょう。

では、国連英検に受かるにはどのように勉強する必要があるのでしょうか。具体的な違いを見ていきましょう。

そもそも国連英検とは何か

国連英検とは、日本国際連合協会により主催されている、国際社会で活躍できる人材のための英検です。普通の英検に比べて主に国際社会問題に関する話題が多いほか、国連の活動内容などに関する問題も出題されるため、単に高い英語力だけでなく、時事的な問題や国際情勢についてもある程度理解しておく必要があります。

検定級が低いうちは専門性の高い知識や意見を求められることは多くありませんが、A級以上となると英語力以外の知識も重要性の割合を大きく占めるようになってきます。

どのように対策するべきか

基本的な英語力として、まずは目指す検定級とおよそ対応したレベルの普通の英検の単語帳や文法問題集に取り組みましょう。

B級はおよそ2級〜準1級、A級は準1級〜1級、特A級は1級以上のレベルの英語力と対応しています。もちろん、完全に対応しているわけではなくあくまで目安ですので、参考程度にとどめてください。

また、数は多くありませんが、国連英検用の問題集や過去問集が存在しますので、それを使って対策するのも良いでしょう。実際にどのような問題が出題されるのか、どういった語彙や知識が必要になるのか、事前にチェックしてみてください。

国連関連の問題に関しては、指定テキストとして「わかりやすい国連の活動と世界」という書籍が存在します。国連の歴史やその活動などについてまとめられており、現在のバージョンでは英語・日本語の両方で内容を確認できるため、必ず目を通すようにしてください。

国連関連の問題は穴埋め問題形式で4択になっていますが、いわゆる知識問題ですため、ぜひ点数源にしましょう。逆に、正解を知識として知らなければ正解することは難しい問題になっています。

二次試験について

2016年現在、B級までは二次試験がありませんが、A級からは二次試験として面接があります。

面接試験では日本と国連の関連性や日本に関する時事問題についてディスカッションをするような形になっており、英検のように決まった形式があるわけでも、特定のスピーチをするといったわけでもありません。しかし、実際にネイティブの国際人と込み入った世界情勢についてディスカッションしなければならないため、一朝一夕の準備でなんとかなるようなものでもありません。

普段からニュースなどを聞き、かつ日本と世界の関係性に関する情報には敏感にアンテナを張っておくようにすることで、面接官にどんなトピックを投げかけられても対応できるようにしておきましょう。

もちろん、英語力も重要です。英検に比べて普通の会話に近いスタイルでの試験になるので、より自然体の会話力が必要になります。実際に会話をする相手が身近にいない場合は、イメージトレーニングをするほか、ニュースのトピックについて自分なりに意見を即興で述べてみるなどのトレーニングを行うと良いでしょう。

おわりに

無印の英検と比べて、明らかに国際情勢や時事問題、政治問題に比重が傾いた試験です。その分、社会的に英語を用いるような職業の場合には強いステータスになります。

英検よりも癖があり一筋縄ではいかないところもありますが、対策の仕様が無いわけではありません。基本的な英語力を高めつつ国際人としての意識を持ちながら、日頃から勉強する姿勢が重要と言えるでしょう。

堂本秋次
実務翻訳者、プロマジシャン。英検1級、国連英検A級、TOEIC965を保有。大学時代は、ネイティブスピーカーの教授の指導のもと、言語学を専攻していた。医学、自然科学等を専門とする多芸多才な翻訳者。 詳しいプロフィール / 記事一覧

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