学ぶとは、マネることである。

【レビュー】徹底シャドウイングでマスター!長文リスニング:システマティックにシャドウイング練習を行って高度な長文リスニング力を身に付ける

      2016/11/09

『徹底シャドウイングでマスター!長文リスニング』は、文化、歴史、科学、芸術の例文を題材にシャドウイング練習を行うための教材です。

NHK CD BOOK 攻略! 英語リスニング 徹底シャドウイングでマスター!  長文リスニング (NHK CDブック)

効率的にシャドウイング練習ができる構成

本書では冒頭に書いた4つのテーマを題材に、それなりの長さ(20~30行弱程度)の英文のシャドウイング練習を行う題材を提供しています。

文化、歴史、科学、芸術の4分野からシャドウイング学習に適した英文を掲載
柴原 智幸『徹底シャドウイングでマスター!長文リスニング』

シャドウイングに入る前に登場する語句を理解すること、ディクテーションを行って聴いた英文を書きとる訓練、音の脱落などの音声変化分析を行ってから実際のシャドウイングに入るというステップを解説しています。

さらにシャドウイング回数ごとに重視すべきポイントの解説や、回数チェック表もついておりシステマチックにシャドウイング練習ができる構成になっています。

システマティックにシャドウイング学習ができる構成
柴原 智幸『徹底シャドウイングでマスター!長文リスニング』
柴原 智幸『徹底シャドウイングでマスター!長文リスニング』

英文は難しくないが、長いのである程度経験のある人向け

英文のテーマだけをあげると文化や歴史など少々難しそうですが、実際の英文は高度な論文や新聞記事のようなものはなく、一人称による語り形式になっています。内容の難易度からみるとあまり肩に力を入れずに取り組める本です。

一人称による語り形式の英文で取り組みやすい
柴原 智幸『徹底シャドウイングでマスター!長文リスニング』

ただ、短文のシャドウイングから長文のシャドウイングへステップアップする構成にはなっておらず、各項目が独立した構成ですから、英文の長さから見るとそれなりの負荷はある本です。

あまりシャドウイングに慣れていない方は、この本のシャドウイング練習のステップのページだけを先に読んでおいて、他の基礎的な学習書で短文のシャドウイング練習を積んだ後に本格的に本書に入る方法をとった方が挫折する可能性は低いかもしれません。

ある程度の語彙力を身に付けていて、会話に自信をつけたい方に

シャドウイングはリスニング力・発音・読解力の全てを同時に伸ばすことができる効率的な方法です。その一方で最終的には英文を見ずに聞こえてきた音声を追いかけて発音するとを目標とするため、負荷は高い学習方法です。

さらに学習書に頼らずいきなり英字新聞やニュース、映画の音声でのシャドウイングに挑戦してしまうと、適切な難易度や長さの選択を誤って結局挫折してしまう可能性が高くなります。本書のようにシステマチックにシャドウイングの練習方法を解説し、かつある程度の長さの英文を扱っている教材は万人におすすめできます。

また、シャドウイングの練習書でも音声分析方法を解説している本は少ないですから、本書の分析方法を真似することで音便や音の脱落を無意識に聞きとり、発音できるレベルまで訓練すれば飛躍的に実力が伸びるでしょう。

すでに書きましたが、本書は初級から中級、上級にステップアップする構成を取っておらず、各項目独立してある程度の長さの英文を扱う構成になっています。そのため、ある程度短文シャドウイングの練習を積んでから取り組むと良いでしょう。

はっきりとTOEICスコアや英検などでどの程度のレベルの人向け、という性格の本ではありませんが、英語学習に伸び悩みを感じている人、リスニング力に不安を感じている人、発音に不安がある人、ご自分で選んだ自由テーマでシャドウイングに取り組む前の仕上げ練習の教材を探している人向けと言えます。

まとめ

  • システマチックにシャドウイングの練習方法を解説した教材。
  • 英文レベルは高くはないが、長さはあるのでやや負荷は高い。
  • 短文シャドウイングの訓練をある程度積んだ人向け。
  • リスニング力・発音力を伸ばしたい人や、本格的な自由テーマのシャドウイングに取り組む前の仕上げ教材を探している人向け。
さかえ
上智大学法学部卒のビジネスマン。大学在学中は、純正日本人でありながら帰国子女率80%の上級英語クラスに所属していた。TIME誌、Newsweek誌は辞書なしで読解可能。愛読誌は『The Wall Street Journal』『The Economist』。 詳しいプロフィール / 記事一覧

 - リスニング