学ぶとは、マネることである。

【レビュー】国連英検 特A級・A級対策:英検1級を超える国内最高レベルの英語検定試験に挑戦してみる?

   

 国連英検特A級およびA級の一次試験対策として編集されている本です。

国連英検特A級・A級対策

 国連英検とは英語技能検定のうちの一つで、単なる英語力だけではなく、国際力とでも言うべき知識や見識の有無を判断されるものです。特A級とA級の難易度は、英検1級かそれ以上に相当します。

6つに分かれているパート

 国連ガイド問題、文法問題、単語・語句のペアを選ぶ問題、長文読解問題、エッセイのライティング、そして特A級・A級に必須の語彙や用語をまとめたパートの、合計で6つのパートから成っています。

 国連ガイド問題は、国連英検の特徴でもある、国連に関する知識問題です。国連英検には指定テキストがありますが、そのテキストには問題が載っていないため、この部分は確実な知識として押さえておいて良いでしょう。

国連に関する知識を問う「国連ガイド問題」
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日本国際連合協会『国連英検 特A級・A級対策』

 文法問題以降は、その他の英語の試験と似ているところが多いのですが、扱っているテーマが貧困や地域格差といった幅広い国際問題になっており、それらの背景知識が乏しいと対応しにくいかもしれません。そうしたテーマに慣れることは国連英検にとって重要なことです。

国際人の知識、ライティングやスピーキングの引き出しも増える

 扱っているテーマが時事問題から歴史的な軋轢など多岐に渡るため、国連英検の対策の傍ら、国際人としての知識の増強に役立ちます。こうしたテーマは受験勉強や英検、TOEFLなどでも問われることがある問題なので、日頃からの勉強の一部として取り入れるとアドバンテージになるでしょう。

英文のテーマは時事問題から歴史まで多岐に渡る
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日本国際連合協会『国連英検 特A級・A級対策』

高度な文法知識と語彙力が求められる

 国連英検のA級以上では、非常に高度な文法知識と語彙力が問われます。本書ではその点についてもカバーしているため、その他の英語検定やテストなどの総仕上げとして取り組むことで、よりスキルをブラッシュアップすることができるでしょう。

極めて高度な文法知識と語彙力が要求される
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日本国際連合協会『国連英検 特A級・A級対策』

 語彙は政治的なものだけではなく、高度な言い回しや、「文法的に間違ってはいないが、コロケーションとしてはこの表現よりもこちらの表現の方が正しい」といったものも多く、より繊細な英語力が求められています。

少ない問題量から最大限の効果を狙う

 国連英検の対策本はそれ自体数が少なく、国連英検に絞って学習しようとするならば本書は外せない本です。また、特A級とA級のレベルを同時に扱っているため、A級の問題を解いてから特A級へとステップアップしたり、A級については余裕がある場合は特A級の問題の問題にも取り組んだりするなど、フレキシブルな学習が可能になっています。

 問題数はあまり多くありませんが、国連英検の雰囲気を掴み、どういったレベルの問題がどのように出題されるのかについて知るには最適と言えます。本書を片手に、英字新聞を読んだり海外のエッセイを読んだりすることで、国際的な時事に対する知識の吸収率は高まるでしょう。

まとめ

  • 国連英検の最高レベルを目指す人のための教本。
  • 2つのレベルが一緒になっているため、柔軟に勉強を進めていくことができる。
  • 文法・語彙問題のレベルも非常に高く、英検1級やTOEFLで高得点を狙うためのブラッシュアップにも使える。
堂本秋次
実務翻訳者、プロマジシャン。英検1級、国連英検A級、TOEIC965を保有。大学時代は、ネイティブスピーカーの教授の指導のもと、言語学を専攻していた。医学、自然科学等を専門とする多芸多才な翻訳者。 詳しいプロフィール / 記事一覧

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