学ぶとは、マネることである。

編集長・neco_userの『語彙力がグングン高まる!お勧めの英単語教材と勉強法』

      2017/10/09

質問

私は社会人ですが、独学で英語を勉強しています。そこで問題なのが覚えている単語の少なさです。

何とかしようと書店の単語本コーナーをうろうろするのですが、色々あってどの本が良いのか分かりません。何かおすすめの本があれば教えてください。

それと単語を覚えようとしても、なかなか覚えるのが苦手で頭に入りません。ついには眠気に襲われる始末です。

ほかの人は、いったいどうやって単語を覚えているのでしょうか。ちなみに、高校生くらいまでの単語は理解しているつもりですが、そこから先がなかなか頭に入りません。どうかお願いします。

回答(neco_user)

代表的な英単語帳としては以下のようなものがあります。

英単語帳について

●『DUO 3.0』『ALL IN ONE』『SVL 究極の英単語』

DUO 3.0 ALL IN ONE 究極の英単語 SVL Vol.4 超上級の3000語

複数の単語を1例文に埋め込んでいる例文式の単語帳の代表格です。各例文で使用されている英単語が(ほぼ)重複していないということが特徴で、少ない例文数で数多くの英単語が覚えられます。逆にいうと、何度も同じ英単語は出てこないので、語感を養うという意味では不向きなのですが、とりあえず中級までの英単語の第一義をスピーディに暗記したいという目的には向いています。

『DUO 3.0』『ALL IN ONE』のどちらかをやり遂げた場合の想定英語力は、TOEIC700点台、大学受験でいえば一般的な模試での偏差値65(難関大学クラス)です。個人的な経験で言うと、私は旧帝大に現役合格していますが、受験生時代は『DUO 3.0』記載の英単語の半分も知らなかったです(そのとき『DUO 3.0』は未刊行で存在していません)。

『DUO 3.0』収録の英単語を全てマスターしていれば、おそらくは早慶上智等の旧帝大よりも英語が難しいとされる最難関私大であっても、少なくとも合格点が取れるレベルには到達するでしょう。

ちなみに『ALL IN ONE』の方は単語・熟語・構文だけでなく、文法まで同時に学習できます。英文も『DUO 3.0』と比べると長いので、ある程度の長文読解力も身に付くお勧め教材です。私自身も昔、やりなおし英語で『ALL IN ONE』を勉強しましたが、この頃から劇的に英語力が変わっていったことをよく覚えています。

アルク『究極の英単語』シリーズは、アルク社が選択したSVL12000という12000語の重要語彙を覚えていく単語帳です。各巻とも50%~60%の語彙は『DUO 3.0』のように複数単語が1例文に納められた形式となっています。

『DUO 3.0』がお好きな方で、もっとハイレベルな英単語を学習したいなら『究極の英単語』のVol.3(6001~9000語)とVol.4(9001~12000語)をこなすと、TOEIC900突破(Vol.3)や英検1級合格(Vol.4)を狙えるほどの語彙力が身に付くでしょう。

●『速読速聴・英単語』『速読英単語』『文で覚える単熟語』

速読速聴・英単語 Core 1900 ver.4 速読英単語1必修編[改訂第6版] CD付 英検1級 文で覚える単熟語 三訂版 (旺文社英検書)

長文型(文脈主義)の単語帳の代表格です。速読英単語は大学受験生向き、速読速聴・英単語は社会人向きとされていますが、基本的には似たような単語帳です。社会人が『速読英単語』を使っても問題ありませんし、大学受験生が『速読速聴・英単語』を使っても構いません。

難易度は中級の『速読速聴・英単語 Core 1900』が『DUO 3.0』と同じくらいで、TOEIC700点台あたりまで対応しています。ちなみに上級の『速読速聴・英単語 Advanced 1100』は、TOEIC900点超~満点まで対応しています。

『速読英単語 必修編』は、大学受験の94%の単語をカバーしている名作です。『速読英単語 上級編』は『Core 1900』『Opinion 1400』くらいかなあ、というレベルで、大学受験生なら十二分すぎる語彙力が身に付きます。

『速読速聴・英単語』シリーズはどちらかというとTOEIC対策に向いていますが、英検の方を指向している学習者であれば旺文社の『文で覚える単熟語』シリーズがお勧めです。

ボキャビルを行うのに適した長文系の単語帳は、重要単語(見出し語)以外の単語は全て理解できる程度の英文が載っている教材です(自分の英語力よりわずかにレベルが高い教材)。

『速読速聴・英単語』シリーズは、初級から上級まで全6段階で細かくレベル分けされているので、このような自分より少し格上の教材を選びやすいので便利ですね(さらにTOEIC対策用に『STANDEARD 1800』『GLOBAL 900』の2冊があります)。

旺文社『文で覚える単熟語』シリーズも英検5級から英検1級まで全て揃っているので、易しいものから段階的に難易度を上げて学習できる良書です。

●『システム英単語』『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』

システム英単語 (駿台受験シリーズ) 新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ

フレーズ式の英単語帳の代表格です。載っているのは記憶する英単語の前後まで含めたフレーズとなっています(金のフレーズの方は一文が載っていることもありますが、7語までに制限されています)。

フレーズ式は暗唱しやすいという特徴がありますので、長文読解が苦手という学習者、または例文式や長文型の英単語帳のサブ教材として利用したい方にはお勧めします。

英単語を覚える方法について

次に英単語を覚える方法についてですが、これは人それぞれです。例文型が好きな人もいますし、私のように長文型が中心の学習者もいます。一例として長文型を使っている私の覚え方を書きますので、ご参考ください。

基本的な戦略としては、語彙力だけを鍛えるのではなく、読解力やリスニング力、スピーキング力も同時並行で鍛えることを常に念頭に置いています。したがって英単語しか学習できないフレーズ式の単語帳は、サブ教材としてチェック用に使う以外は利用しません。

1. 英文を読解する
まず単語が入っている英文(例文)を読解します。読解を行うには英文法の知識が不可欠なので、一通り英文法学習を終わらせておくことをお勧めします。細かい文法事項の理解は後回しでも構いません。

2. 音読→リスニングをする
音読→リスニングを繰り返して、英文の定着度を上げていきます。リスニングは聞き流すのではなく、必ず「精聴」を行います。「精聴」とは、後述するシャドーイング学習を口を動かさずに脳内で行うイメージです。

もちろん、聞き取れなかった箇所はテキストで確認して、文字と音声の対応関係を覚えていきます。これは、リスニング学習の基本的な方法なので、今までやってこなかった場合は、ぜひやってください。

3. 各英文について音読→暗唱を繰り返す
音読をした直後に目を閉じて「瞬間的な暗唱」を行います(この方法の名前は知らない(笑))。暗唱は難しいとお考えの方が多いかもしれませんが、最初は一文まるごとではなくだいたい5語~10語程度、前置詞・関係代名詞の前やカンマの後等で区切って英文の一部を暗唱するのであれば、さほど難しくはありません。

音読した直後であれば、自分が発音した英文を一瞬だけ記憶しています。慣れたら暗唱の語数を増やしていき、できれば一文丸ごと暗唱できるようになるまで繰り返します(できれば、なので完全にできなくても問題ありません)。

もし暗唱ができないようであれば、音読→リスニングに戻って英文の定着度を上げた後に、再び暗唱に取り組みます。

4. リピーティング学習を行う
つぎに目ではなく耳から英文を入力したあとに暗唱を行う「リピーティング」を行います。リピーティングは、英文をリスニングしたあとに記憶に一時的に保持して英文を解釈する能力(リテンション)の向上に欠かせないものですが、英文の定着度を上げるためにも利用できます。音読→暗唱と同じようにリスニング→暗唱を繰り返すイメージです。要は何度も復唱しよう、ということですね。

個人的には、リピーティング学習は記憶から英文をアウトプットしなければいけないので、スピーキング能力への効果が高いと思っています(別に研究結果があるわけではないですが…)

※リピーティングを行うには、自分でプレーヤーを一時停止するか、ポーズ入りの専用素材を音声編集ソフト(Sound Engine Freeとか、フリーソフトで無音挿入できます)か何かで製作する必要があります。

5. シャドーイング学習を行う
十分にリピーティングができるようになったら、最終的にシャドーイングを行います。CDの1トラック分全てをシャドーイングできるようになるまで繰り返します。シャドーイングできないようなら、音読、リスニング、リピーティングに戻ります。

なお、スピーキング力向上を狙うなら、若干遅らせて暗唱する「ディレイド・シャドーイング(delayed shadowing)」を行うとよいですね。

シャドーイングとリピーティングは兄弟のような学習法なので、どちらか一方だけやりやすい方を選択しても大丈夫です。

音読・リスニング・リピーティング・シャドーイング、どれを何回繰り返すかはご自身がやりやすいように調整すればよいですが、合計して数十回はやってみるべきでしょう。

単語を覚えるためには、何といっても「繰り返し」が大切です。1回読んだり聞いたりして暗記できるような人は存在しません。何度も何度も繰り返すことで、記憶に徐々に定着していきます。

そのほかのちょっとしたコツ

例文型、長文型、フレーズ型で共通ですが、「日本語の意味から元の英単語を思い出して声に出す」というちょっとしたコツがあります。

どのような単語帳でも、見出し単語の横に日本語の意味が書いてある箇所があるはずです。日本語の脇に、単語の「先頭の1文字」または「2文字」を書き込み、この文字を手掛かりに元の英単語を何度も復元して発音してみましょう。

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neco_user

本サイト編集長。東北大学大学院卒(工学研究科)のITエンジニア。大学時代は音声信号処理の研究をしていた。好きな著者は『やさビジ』の杉田敏氏、『ALL IN ONE』の高山英士氏。
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