学ぶとは、マネることである。

翻訳者・Tomomiの『私が実務翻訳家になるためにしてきたこと』

      2017/08/15

翻訳家になるためにまずしたこと

翻訳家になるためにどんな勉強をしたら良いだろう。学生の頃の私はこんな疑問を持っていました。その疑問を解決するために、翻訳という仕事について書かれている本を読みあさりました。

そこで翻訳と言っても、いろんなジャンルがあることがわかりました。小説を翻訳する文芸翻訳、映画の字幕を作る字幕翻訳、一般的な英語の文書を翻訳する産業翻訳(実務翻訳)など様々な分野があります。自分がしたいと思っていた翻訳は映画の字幕翻訳だったので、翻訳と言うとそれしか思いつかなかった私には衝撃的な事実でした。

将来、翻訳の仕事をしたいと思っている人の中には、私のように、翻訳にはいろんな分野があることを知らない人もいるのではないでしょうか。まずはいろんなジャンルがあることを知り、どのジャンルの翻訳をしたいのか考えてみることからスタートしましょう。

字幕翻訳家を目指して勉強した

字幕翻訳をしたかった私は通信教育で字幕翻訳の勉強をしました。字幕を作るためには文字数の制限や表記の仕方などルールがあります。そのルールに基づいて、話されている英語が日本語の字幕で伝えられるように翻訳するという作業はとても魅力的でした。同時に難しさも感じました。

通信教育を終えて、基礎的なルールがわかって練習をしたものの、仕事となるとまだまだ遠い道のりです。専門学校に通うという選択肢は頭になかったので、通信教育を終えてからも独学で勉強したり、字幕翻訳家の本を読んだりしていました。

翻訳家になるための方法を探していたときに、トライアルという翻訳のテストがあることを知りました。翻訳会社や、英語教材の出版社などいろんな会社が翻訳のトライアルを行っています。無料だったり、有料だったり、トライアルを受けられる資格もそれぞれ違います。

それと同じように翻訳コンテストというものも開催されています。課題文や映像があって、それを翻訳して提出します。その結果が優秀であると翻訳家として雇われたり、賞金がもらえたりとった特典があります。トライアルやコンテストを受ける中で、翻訳業界の厳しさを知り、特に目指していた字幕翻訳は門が狭く、なかなかプロとして生計を立てていくには難しいことを知りました。

実務翻訳家になる

字幕翻訳家が狭き門だと知ったとき、翻訳の9割以上は実務翻訳という情報も目にしました。仕事にするなら、需要が多い方が良いという考えから実務翻訳に興味がわきました。

そこで自宅でできる翻訳の仕事を探すようになりました。そうしてBBCニュースの英語を翻訳する仕事を見つけて、実務翻訳家デビューしたわけです。

翻訳家になるため・なってからの勉強法

翻訳家になりたい人はジャンル問わず、本をたくさん読むようにしてください。興味のある分野はもちろん、幅広いジャンルの本を読むことで言葉の引き出しが増えます。

翻訳家になりたい人の多くは、英語が好きだったり、得意だったりするので英語の勉強にばかり意識が集中しがちです。しかし、実際のところ、日本語を正しく使うことができなければ、翻訳は難しくなります。

質の良い文章とたくさん出会うことで、文章力はアップします。それにプラスして英語学習は続けてください。疑問を持って、知らないことはどんどん調べて学んでいく。そういった姿勢が翻訳家には必要なものです。

●編集長からひとこと
私もかつて実務翻訳をやってみようと勉強していた時期があります。トライアルには1社合格しましたが、とにかく翻訳スピードが遅くで仕事になりそうもなく断念致しました。トライアルは一般的に合格率10%以下で、さらに合格したとしても仕事があることが保証されているわけではありません。実務翻訳の世界で生き残っている翻訳者は強者ぞろいですね。
Tomomi

関西外国語大学卒の実務翻訳者。TOEICスコア985を保有。ビジネス文書からWebサイトまで幅広い分野の翻訳を手掛けている。読む、書く、聞く、話すの各技能はすでにビジネスレベル。
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